ちきりん著『自分の意見で生きていこう』2022年1月11日、ダイヤモンド社
voicyとは今急成長中の音声プラットフォームで1,000人以上のパーソナリティさんが配信されています。ほぼ毎日配信されているパーソナリティさんが多く、わたしは60人以上のパーソナリティさんをフォローしています。
今回は、voicyの中でもトップのフォロワー数を有するちきりんさんの新刊『自分の意見で生きていこう』を読みましたので、感想をまとめました。
耳の痛い話「自分のポジション」
この本を読んで一番の気づきは、”ポジションが明確なら「意見」”です。
わたしは昨年の9月から、Twitterとブログで、voicyを聴いて得た気づきをまとめています。
きっかけは、昨年の4月からvoicyを聴き始めたのですが、一日数時間聴いている中で、聴き流しているだけでは自分の身になっていないと感じたことでした。
アウトプットを意識して聴くことで、自分の生き方や生活に活かせる気づきに昇華させることができると思ったからです。
しかし、最初の2週間ほどは、voicyパーソナリティさんの話を箇条書きでまとめるだけでした。聴いた事をまとめるだけでもある程度の収穫はありましたが、自分のあたまで考えていなかったので、気づきは所定のレベルで止まっていたと思います。
次第に、自分の感想もツイートするようになりました。話を聴いて感じたことを短い言葉で表現するようになりました。これにより、話を聴きながら、自分のあたまで考えることも少しはできていたと思います。
しかし、自分のポジションを明確にできてる場合とそうでない場合がありました。自分の意見をつぶやいているようで、単に同意してるだけといったツイートが多かったように思います。
ちきりんさんの「意見」の定義は確かにそうだと思うので、これからのツイートに活かしてきたいと思います。
発信は自分のホームベースで
voicyにはコメント機能があり、voicyパーソナリティさんによっては放送でコメント返しをしてくれるので、双方向のコミュニケーションとして、いい機能だと思います。
わたしも何度かコメントしていて、とりあげてくれるとやはりうれしいです。
しかし、ネット人格の形成を客観的に認識してもらうためには、自分のホームベースで発信するのが重要とのこと。
その点、昨年からTwitterとブログで発信をしてるので、自分のホームベースができてるのはよかったと思います。
Twitterではvoicyパーソナリティさんから得た気づきを自分なりに消化してつぶやき、ブログでは、それに加えて、統合失調症の経験も発信していきたいと思います。
モラトリアム
ちきりんさんは「自分の人生は18歳から始まった」と仰っています。
わたしはモラトリアムの期間がもう少し長く、ちきりんさんのいう「自己決定」をできるようになったことを考えると、自分の人生が始まったのは、大学院を出て最初に入社した大企業で挫折をして、1回目の転職をした頃かなと思います。
わたしは、ちきりんさんのいう「学校的価値観」を素直に順守してきた人生でした。高校も大学も最初の会社(学校推薦)も、ある意味レールの上に乗って進んできました。
正解のある問題を解くのが当たり前になっていたし、テスト問題は結構楽しんでいました。それなりにテスト勉強ができたので、それなりの学校を出て、大企業に就職できて、それはそれでよかったのですが、「自己決定」の尺度は狭いものでした。
わたしは40代半ばですが、選択肢がたくさんあって、自由に選んでいいんだ、と思えるようになったのは、最近のことです。つい最近まで、与えられた条件の中で、どうしようかと選択していました。
昨年の初めに統合失調症で入院して休職し、認知行動療法を学んでから、考えと行動を変えることができるようになりました。在宅勤務にしてもらって、働き方を見直し、残業もほぼゼロで、やりたいことをやるようになって、幸福度が増しました。
自分自身でしっかり考えることで、今は自分の生き方に自信が持てています。
「生き方の民主化」
ちきりんさんのいう「生き方の民主化」にも共感します。
コロナ禍の影響とあいまって、自由な働き方を選択できるようになって、選択肢が増えたことは好ましいことだと思います。
正解のない問題を考えるにあたって、選択肢が多いことは、考えをまとめるのに大変な面もありますが、わたしは「自分の意見がもて、それにそって行動できる」人になりたいと思います。
わたしは定年まで会社員として働くことを選択する予定ですが、「これこそ自分で選んだ生き方なんだ」と確信できるような人生を送れるようにしたいと思います。
最後に
今回、ちきりんさんの本を読んで、自分の意見をいってるようで、いえてないんだと痛感しました。
自分のあたまで考えることが足りていなかったんだと思います。
その一歩として、まずは「自分のポジションを明確にする」を実践していきたいと思います。
仕事でもTwitterやブログでの発信でもこれを軸にしたいと思います。
この本の最後に「練習編」がありますが、じっくり試してみたいと思います。
デスクの上のディスプレイの横において、手元に残しておきたい一冊となりました。